人生エクソダスしてなにものからも自由になりたかった

遁世したい。でもできない中年男の独白。

東芝14TBHDD、MN07ACA14Tを買う

 もともと買うつもりはなかったのだがHDD管理に失敗して詰め替え用の器として購入。所感について述べる。

  東芝の”MNシリーズ”というものは、MN Series | 東芝デバイス&ストレージ株式会社 | 日本にもある通り、家庭用NAS・小規模サーバー用を目的としたHDDだ。なのでワークロードも180TB/年(1年で180TBの書き込みをしないうちは故障率爆上がりしない)というお墨付きを得ている。

 キャッシュは256MBである。これは一般向けとして考えれば普通の値であり、seagateのHDDは16TBのIronwolfでもEXOSでも256MBだ。後発のMN08ACA14Tは倍の512MBのキャッシュを設けてある。

 MG07ACA14TE、MG08ACA14TEという微妙にバージョンの違うものは東芝的には”MN”がNAS用・”MG”がデータセンター用らしく、MGシリーズは価格がMNシリーズより2~3千円くらいお高い。ついてるものはワークロード180TB/Y・3年保証からグレードアップして550TB/Y・5年保証となるようだ。

 キャッシュが256→512になればどれだけ性能が変わるかという記事や言及がどこにもないし、そもそもキャッシュとは重くならないための工夫なのでベンチをとってもあまり効能が見えてこない。

 ワークロードに関して言えば、何かの記事で見かけたが「週1で10TBのバックアップを取れば年540TB使うことになる」ため550TB/年という膨大な数字が保障されているだけで、これが月1なら1/4でありこのHDDでも要件を満たしている。そもそも個人で使うならそこまで頻繁にバックアップなど取らないので気にしなくていいだろう。TでなくTEのHDDも、キャッシュ倍増だけでなくワークロードの保証も大きいから各々2~3千円高いのだ。

 

 MN07ACA14Tは、今年の4月くらいまでは4万中盤だったはずなのに、夏ごろには36800円で買えるという最安商品となり、現在ではSofmapやDospara、Tsukumoでも在庫がなく上新(Joshin)くらいでしか在庫がない。この値段はIronwolfが41000円でほぼ最安値だったことを考えれば破格値だ。

 その一方で性能が著しく劣るかというと全くそんなことはなく、7200RPM・6W程度の消費電力・発熱/ノイズも並み、という癖のないHDDで、これがWDの14TB・WD140EFFXがしれっと5400RPMで速度が1割程度劣ることを考えると勝負相手はWD GOLDやHGST、そしてSeagateということになる。そしてライバルは軒並み4万越えで、価格として5000円以上は安いことを考えれば現状ほぼ一択と言える。

 また故障率に関しても並みであり、オンラインバックアップサービスを運営しているBlackblaze社が「Backblaze Hard Drive Stats Q3 2020」という感じで四半期ごとに故障率の多寡を表にして公開しており、その中でも12~14TBのHDDの中でもちょい少な目くらいの故障率を出している。そもそも12~14TBではSeagateもWD(HGSTはWD。いいね?)もみんな1%はぶっ壊れてるのでどっこいだろう。

 

 つまりMN07ACA14Tは価格で考えれば一択で、他の性能は普通なので好みでOK。NAS用と言われているIronwolfもワークロードは180TB/年なのでこれも東芝と一緒。WD REDのは回転数が少ない代わりに消費電力が抑えめなのでそこは好みでOK。ただし音が静かかというとそんなことはないらしい。

 読み書き速度に関してはベンチ取ったらシーケンシャル240MB/sだったのでこれも夏ごろ買ったSkyhawkと同じくらい。14TBが16TBよりシーケンシャル速度が低いので、HDDの性能というよりヘッドの数の差ということだろう。どうせプラッタは9枚までしか入らない。