人生エクソダスしてなにものからも自由になりたかった

遁世したい。でもできない中年男の独白。

買って失敗したと思ったサプリについて愚痴る

 最初ネイチャーメイドディアナチュラから始まり、それよりDHCの方が安いのではと切り替え、意を決してiHerbからNowFoodsとかのサプリを買うようになり、栄養補給という面では申し分なくなったと思う。

 しかし色々体に良かれと思って買ってみたら意外と苦労して億劫になったサプリもぽつぽつある。そういうサプリを紹介し、失敗しないような買い方をするか避けるかを考えてみてほしい。

 

 

グリシン

 グリシンアミノ酸の一種であり、睡眠改善に効果があるということで、実際に「グリナ」などの医薬品としても販売されている。

 しかしそれらは研究費をこみこみでやっているからか相当高価であり、ならば自分でグリシンを買って飲めばいいということで1kgなどの袋で大容量で販売しているものをAmazonで買えば大幅に得を出来るという話だ。

 しかし実際はそうでもない。

 というのもグリシンは1日だいたい3gくらいを寝る前に飲めばいいサプリなので、それでも効き目を感じないという人はちょっと増やして対応することになる。

 それでもせいぜい1日5g程度の消耗と考えると、販売している500gとかですら100日分である。そして1kgとか3kgでも袋売りしていて、コスパを考えれば大容量の方が得をする。

 だがそれをタッパーで保存するとしても、1kgの粉というのは案外大きな袋に入っており、タッパーというより食パンケースみたいな容器でないと容量が足りない。

 さらにグリシンは吸湿して氷砂糖のように固くなるので、そうならないようにシリカゲルを別に用意しないといけない。無論袋の中にも入っているが1個程度では役不足だ。

 またグリシン自体も曲者だ。

 グリシンを飲んで眠りが深くなるというのは、寝る前にホットミルクを飲んで寝れば寝付きやすいという原理と一緒で、体温が上がったあと下がることで睡眠のスイッチが入るのを強制的に行うものだ。

 なので効き目あるのだろうかと多めに取ってしまうと、発熱で頭痛が起きるくらいに効いてしまう。結局頭痛薬と水をがぶ飲みするという解毒みたいなことをする羽目になり、そのデリケートな管理は面倒くさい。なので「グリナ」みたいに個包装になっているものを飲んでいる人が、それで効かないのでセルフで調合するような感じの使い方でなければ持て余してしまう。

 捨てるとしても手間だし勿体なくもあるが、元はアミノ酸なので塩や砂糖と違って悪くなる。分量を非常に気をつけないといけない。

 

ブドウ糖

 ブドウ糖グルコースは脳の栄養補給として角砂糖みたいなのをドラッグストアでも売っているのを見かけたことがあるかもしれない。これの粉もまたAmazonで1kgなどで販売している。

 ブドウ糖は砂糖の8割くらいの甘みであり、料理に甘さを付けるという使い方をしづらい存在だが、甘ったるい感じもないさわやかさがあるのでコーヒーとかに入れて飲めば脳みその栄養補給とカフェイン効果の両方を取れる効率厨にはたまらない存在だ。エナジードリンクみたいにしたかったらウイスキーの割材に使う炭酸水で溶かせばいい。

 ちょっと考えればわかることだが、ブドウ糖は脳が消費しやすいとはいえ余れば脂肪になる存在だ。空きっ腹にコーヒーを飲むのは胃に厳しいが、ブドウ糖を入れたコーヒーを飲みつつ当たり前に食事すれば、それだけカロリーは増える。

 なにより血糖値という取返しのつかない体のシステムにもろに影響のある糖分をせっせと取るのだから、頭をシャキッとさせたいという気持ちから日常的にブドウ糖を摂取するのは炭水化物の取りすぎになってしまう。

 そうなってくるとほどほどの使い方になる。しかしここで困るのは粉で買った場合、グリシンほどではないが持て余す。また袋の口も吸湿してねばねばになるので衛生的に大丈夫だろうかと不安にもなる。しかしさらに小口の商品となればほぼ500gで買うのと大差ない価格だったり、根本的に固めたタイプのものしか扱ってなかったりする。

シトルリン

 シトルリンは血中一酸化窒素を増やすことで血管を膨らませる効果(と血小板が集まりにくくなる効果)があるサプリだ。

 シトルリン・アルギニンのサイクルによって代謝をブーストしつつ血管を広げて血流を良くするので筋トレする人がよく使うし、勃起改善のバイアグラとかも血中一酸化窒素を増やすので効果は全く一緒である。別に竿にだけ血が集まるとかそういうものではなく、体全体の血行のついでに海綿体の充血もするのである。

 シトルリンやアルギニンを摂取すると免疫がついて効きにくくなる、という話がちらほらあるが、(そもそも病気でないのだから免疫という言い回しがおかしいが)アルギナーゼという酵素が体内にあり、シトルリンアルギニン尿素のサイクルは完全に循環するわけではなく、このアルギニンをアルギナーゼが分解するため効果が減るわけである。

 なので当初効きが良くてもだんだんいまいちになってくるのは、このアルギナーゼがせっせと取ったアルギニンを分解するためである。シトルリンも結局サイクルでアルギニンになるので同じことである。

 なので持続的に飲まない、アルギニンとシトルリンを合わせて摂取する、などの工夫が必要だ。

 根本的な話、シトルリンは高い。200g3000円程度のものが多く、Amazonでは500gや1kgのものも扱っているストアがあるが、そこまでいくと6000円~10000円と気軽に失敗できない買い物になる。

 その値段を考えると粉のマカだったりホエイプロテインの方が安い。効果に互換性はないが、体を元気にしたいだけならシトルリンに拘る必要はなく、却って代謝によって飲み続けるほど効果が無くなっていくので無駄な気分になる。